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初心者

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ラウンド直前の練習は何のため!〜“いつも80台を目指すラウンド日記”第19回

まだ、ラウンド回数の少ないビギナーの皆さんは、ラウンドの少し前から練習場に通って、何とか当日に上手くいくようにしたいと思うのではないでしょうか?

今回のラウンド日記は、ゴルフ回数があまり多くないビギナーとラウンドすることになった話です。

ラウンド前に練習場に通ったという話を聞き、実際のラウンドの様子をもとに、この直前の練習は何のためにやるのか? ということについて考えてみたいと思います。

ゴルフを始めて3年弱、年間プレー回数が5回〜6回程度の典型的なビギナーだが……

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彼は、ゴルフを始めて3年弱で、これまでのラウンド回数はトータル15回程度とか!

年数を考えれば、少なくもないが決して多くもないというラウンド回数です。

練習はゴルフが決まれば数回は行くらしいという、これも典型的なビギナーのタイプだと思います。

年齢は中年に属しますが、スラリとしたやせ型の体型で、スポーツをやっていたようです。

以前にコンペで見た時の印象では、ドライバーが当たればかなり良いショットを放つという印象でした。

ゴルフを始めた年齢は遅いですが、最初はレッスンに通っていたので、スイングは一応しっかりしていました。

ラウンド当日のプレー状況は?

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今回のラウンドは、少し訳ありのラウンドで、やや緊張感のあるラウンドだったと思います。

コースは私のホームコースで、距離は短いもののグリーンは2グリーンで小さい上に、フェアウェイの傾斜も厳しく、なかなか平らなところで打てないコースです。

さらに、前々日の大雨でコースコンディションが不良という厳しさでした。

さて、彼のスタートホールのドライバーショットは、トップしたゴロで少し右のラフへ行きました。

その直後、小声で「おかしいなぁ!」と呟いてスタートしました。

それでも、その後はアイアンが当たり何とかそのホールはダボ(ダブルボギー)で通過しましたが、2番のパー5のドライバーショットは、右へトップしてOBゾーンへ一直線!

しかし、ここでも前進4打地点からアイアンが当たり、5オンしましたが3パットしてトリプルボギーとなりました。

その後も、ドライバーはチョロ気味のゴロが続き、たまに当たれば右へスライスして林に入るということを繰り返し、さらに乗れば2パットで終わらず、3パットが当たり前のような状況で、前半を終わって「59」でした。

今年初めてのラウンド! アプローチ&パターが上手くいかないのは仕方ないと思うが……

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昼食を挟んで、後半の最初のホールのドライバーは、開き直ったのか! と思える会心のショットで、フェアウェイセンターに飛んでいきました。

ここでは、私の球をオーバードライブしていました。

しかし、2打目は左足下がりのライで(私はこのライを毎週のように経験していますが)、「難しいだろうなぁ」と見ていたら、案の定のミスでこのホールはトリプルの「8」でした。

このあと、ドライバーでは良いショットが2発ありましたが、いずれもスコアに結びつけることができずに、後半は長いパットが入ってボギーを1つ拾いましたが、その他はダボ・トリプル・それ以上、という具合で結局終わってみれば「61」でした。

全体を通して、ドライバーは良いショットが3発ありましたが、それ以外は100点満点で10点という内容で、最もダメだったのが、アプローチとパターだったと思います。

一方、アイアンはそこそこの当たりで、合格点は出せると言えるものでした。

でも、考えてみたらこの前のラウンドは昨年の晩秋のようですから、アプローチとパターは上手くいかなくても仕方ないと思います。

従って、本人の思いは別として、この「120」というスコアは良くはないですが、当然の結果だと思います。

練習はラウンドに合わせたものではなく、長い目で見た上達を目指す一通過点では?

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さて、彼は今回のラウンドまでに5回の練習に行ったと言っていました。

もちろん、練習に行かないよりは行ったほうが良いとは思いますが、その練習が本番にすぐに効果が出るものではないと考えます。

練習場は常に平らなところで打ちますが、“コースは傾斜との戦い”という記事でも書いたとおり、コースでは平らなところは少なく、傾斜との戦いが待っています!

また、ゴルフの練習は継続が必要です。

上達しているシングルの方々は、週に何回と練習場に行き、そのうえでコースに出てまた弱点を克服するための練習をする、ということを繰り返しています。

上手い方でも継続しているのですから、ビギナーも直前練習はラウンドのためではなく、一つずつゴルフの課題を克服していくためのを一通過点だと思うことが必要でしょう!

ゴルフは急には上達しません。地道な努力が少しずつ実を結び、良いショットにつながり、良いスコアで回れるようになるということです。

私も前日に時間があれば、練習したい派です。しかし、この時の練習は、ウェッジからせいぜい9番アイアン程度までで、ドライバーなどは絶対に打ちません。

上達には継続的な練習と努力が必要なのだが? これができることを祈るだけ!

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ラウンドの前に練習に行っても、それが1回またはそれ以上であっても、その練習に行ったからと言って、ラウンドで効果がすぐに出て、急激に上達するということは皆無ですし、練習場でのショットがそのままコースの実戦で出るというものではありません。

ですから、このように「上手く打てないのが当たり前」と思うことは、ラウンドでミスをしたとしても、気持ちを前向きに楽しくプレーを続けることにもつながることになると思います。

ビギナーの皆さん、ラウンド前の練習に過度の期待をしないようにしてください。

そこで、いくらナイスショットが出ても、それが本番で出るわけではないのです。

本当は、ラウンドをした後に練習に行ったほうがより効果的なのですよ!