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キャスコが“第4のボール”を発表!杜仲茶由来成分がゴルフボールに!?

こんにちは。Gridge編集部のヒッティです。

「KIRAボール」などでおなじみのキャスコから、植物由来の成分を用いた、次世代のボールが発表されました!

植物由来? バイオマス? それってどんなボールなんでしょう?

その名は「バイオスピン」

このバイオスピン、日立造船と大阪大学研究所との共同研究で開発されました。

ボールは2コア、1カバーの3ピース構造になっていて、「トチュウエラストマー」という成分をふくむ素材が外側の素材、カバーとして使われています。

トチュウエラストマーとは、杜仲茶で有名な中国原産の杜仲という植物の種子の中にある繊維を抽出した成分です。

強度が高く、衝撃にも強い性質を持つことから、今回ゴルフボールで初の製品化に成功しました。

新素材でボール性能はどう変わる?

ゴルフ用カバー材料として使用されてきた素材は、時代とともに、「バラタ」、「アイオノマー」、「ポリウレタン」と変化してきました。

現在市販のゴルフボールのカバー素材の主流はポリウレタン製とアイオノマー製です。

一般的には、ポリウレタン製カバーのボールを「スピン系」、アイオノマー製カバーのボールを「ディスタンス系」と呼ぶことが多いです。

2013年から実に4年の歳月をかけて、3社が研究・試行錯誤を重ねて誕生した、新しい素材の、新しいボール。

「トチュウエラストマー」が、ゴルフボールの第4の素材として名乗りを上げました。

そのトチュウエラストマーを使った、バイオスピンの特徴は:

①高いスピン性能
②高い耐久性
③ソフトフィーリング

順を追って解説しましょう!

①高いスピン性能

新カバーの特性により、高スピンが生まれ、グリーン上でよく止まります。

研究チームの行った試打会では、プロとアマチュア全員のスピン数が多くなっており、30ヤードのアプローチのランは、ウレタン製ボールよりおよそ68〜80%でとどまっています。

普段スピンがかからずに、グリーン周りを行ったり来たりしているゴルファーには朗報ですね!

②高い耐久性

傷がつきやすいのは、ある意味ゴルフボールの宿命。

カート道で跳ねてしまったり、小石が多いバンカーにつかまってしまったりするとボールが傷ついていますよね。

プロは試合中、数ホール毎にボールを替えます。

実はウェッジで打った時でも、ボールは傷ついているんです。

しかし、バイオスピンは傷がつきにくいので、丈夫で長持ちするわけです。

③ソフトフィーリング

カバー表面硬度、圧縮値など、他社製品と比較して値が低く、女子プロテスターからも「ドライバーショットですごく柔らかい」とコメントをもらっているそうです。

表面がソフトなので、どの番手で打っても柔らかい打感です。アプローチのときには、この「打感」ってすごく大事ですよね。

スコアメイクの頼れるお供になってくれそうです!

これからのゴルフボールのスタンダードになるか!?

キャスコは2018年4月よりこの「バイオスピン」を発売予定で、価格はオープンとなっています。

1個1000円くらいになる予想とのことです。

バイオマス原料のトチュウエラストマーは、優れた耐久性や引張特性と、アレルゲンフリーな点からも、今後いろいろな場面での実用化が期待されている素材です。

傷がつきにくく長持ちすることを考えれば、そう高くはないかも?

発売されたらぜひ試してみたいですね!