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ゴルフクラブ

モハメドアリモト

【話題の43.5インチドライバー!作ってみました。調整・試打インプレッション】☆失敗しない、クラブ選びのヒント教えます。

最近、巷の噂でルール上でのドライバー長さ規制ができるのでは? という話が持ち上がりましたが、それに関係するか? はさておき、プロの間ではその話題に逆行するように『短尺ドライバー』が注目されております。

以前、僕の投稿でもドライバーの長さに関するお話はさせていただきましたが、現在、プロアマ問わず、『フェアウェイウッドと同じくらいの長さまで短くする事』について注目が集まっております。

確かに、10年以上前なら今よりドライバーの長さも平均して今より1インチくらい短めでしたので、フェアウェイウッドに近い長さでも違和感はなかったかも知れませんが、平均的に長くなった今では、43.5インチ程度の“超短尺ドライバー”を使うにあたっては、チョットした調整や打ち方のコツが必要みたいです!

そこで今回は、実際に当工房で43.5インチドライバーを作成した際の『気付いた事や試打した感想』をご紹介させていただきます。

今一番注目されている内容だと思いますので、今回も最後までお付き合いいただければ幸いです。

それでは、はじまりはじまり・・・。

(写真は、43.5インチのドライバーを使用するジミー・ウォーカー選手)

その①、短いドライバーで得られる利点はなにか?

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せっかく、短いドライバーを使うのだからその利点・効果は知っておきたいですよね!

単に、プロが使っているから・・・というだけ(納得できれば問題ありませんが)の理由だけでは、なかなか使いこなすのに苦労するでしょう。

まず、短くして得られるメリットは何か?

①振り抜きが良くなる
②ミート率が上がる
③弾道の曲がり幅が少なくなる・・・といった事が挙げられます。

①の振り抜きですが、“短ければ短い程”当然、振り抜きは良くなります。

②のミート率も長さが短い分身体からクラブが近くなり芯をとらえやすくなります。

③の曲がり幅ですが、これは、シャフトの特性上、長さが短くなるほど、しなり幅は少なくなり、硬度も硬めになります。

余計なシャフトのしなり戻りが少ない分、曲がり幅も抑えられます。

短い分コンパクトに振れインパクトで球をつかまえやすいというのも、得られる利点の一つで、曲がり具合に影響を与えます。

クラブの性質として、

『ウッドよりもアイアンの方が方向性はよくロングアイアンよりもショートアイアンの方が振り抜きがよい』

という事はよくご存知だと思いますが、それを最大限活かすのが『短尺ドライバー』の利点です。

その②、どんなヘッドやシャフトが向いているか?

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単尺化にあたって、クラブパーツもそれ向きなモノを選ぶ事が、必要になってきます。

今現在、ご使用中のヘッドやシャフトをソレ用に調整するのもアリですが、まずは確認事項があります。

①ヘッドに関して・・・ですが、『重め』のヘッドが必要です。

最近のドライバーヘッドは長め(45.5インチ以上)のクラブを想定して設計されておりますので、195グラム前後が主流です。

できれば、200グラム以上のヘッド重量が必要になります!

要は、3番ウッドと同様の長さなので、ヘッド重量も同じくらいが好ましいという事です。

次に②シャフト重量ですが、これも今使用のシャフト重量より『重め』がおススメ。

シャフト長を今よりも、かなり短くするので質量が軽くなってしまいます。

シャフトの特性ですが『軽くて短い』シャフトは『重くて短い』よりも、より『硬さ』を感じてしまいます。

最後に③ヘッドの大きさは、『小さめ』がおススメ!

慣性モーメントの大きい大型ヘッドでは、重心距離が長くインパクトでのヘッドの返りが遅くなります。

大型ヘッドだと『右に出やすい(スライス)、つかまりの悪い』クラブに仕上がりますので、ご注意くださいませ。

その③、短尺(43.5インチ)ドライバー、試打インプレッション!

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では、実際に短いドライバーを打ってみた感想です!

普通のドライバーと同じ感覚で振りに行くと球が上がりづらく、思った以上に飛びません。

ので、打つ前の心構えとして

①ティーは、いつもより低め
②フェアウェイウッドを打つ感覚でシッカリ打ち込む
③80パーセントくらいの力感で振り抜く

のがおススメです。

まず①のティーアップですが、普段よりも短い分 上体が起きやすくなりますので『若干、低め』がおススメです(低い分、前傾が深くなります)。

②のフェアウェイウッドのような感覚で・・・ですが、長さが短く顔が返りやすくなる分、今までのアッパー軌道の感覚で打つと引っ掛ったり、トップしやすくなります。

シッカリ打ち込んで下さい。

③の振り感ですが、8割の力感で振る事をおススメ致します。

慣れない内は、インパクトがズレやすいので、これくらいの気持ちでスイングされる事をおススメ致します。

きっと、結果は良くなると思いますので短尺ドライバーを打つときは上記の注意事項を忘れズに・・・。

要するに、長さはフェアウェイウッドのスプーンと同じくらいですから『ヘッドが大きなスプーン』を振っていると思ってください。

この短尺ドライバーを使いこなすコツです! ぜひお試しくださいませ。

その④、今回のまとめ

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いかがでしたか?

最近、話題によく出る『43.5インチ(短尺)』ドライバーについて設定から試打インプレッションまで、“短尺一色”でお話させていただきました!

プロの間では、43.5インチという長さが注目されておりますが、最近の平均的ドライバーの長さも、長尺化の流れの中で逆に短尺化の調整も注目されつつあるようです。

実際に、当店の調整依頼でも短くするインチカットを要望される方が多くなっております。

ゴルフの永遠のテーマである『飛びと方向性』の両立はなかか難しく、ソコソコ飛んで方向性重視な短尺ドライバーが見直されるのも当然な流れかも知れませんね。

『飛ぶクラブ』も理想的ですが、『安定感ある振りやすいクラブ』もゴルファーの夢ではありますので、短尺ドライバーは今後期待値大です!

では、今回も最後まで読んでいただきまして誠にありがとうございました。

これからも、皆様の少しでもお役に立てるようなクラブに関する情報をドンドン発信して行きますので、今後も宜しくお願いいたします。

〜最高の1打とその次のステップのために〜    
また次回まで。。。
押忍・感謝