Gride

gettyimages/499362289
getty

ゴルフスイング

とや

短いアプローチだけシャンクが止まらない!原因と対策を考える

こんにちは、ライターのとやです!

ゴルフはどれだけ上達しても、いろいろなところに思わぬ落とし穴があるものです。中級者以上になると発生しはじめる「シャンク」もその1つ。

通常のショットは大丈夫なのに短いアプローチだけシャンクが頻発する! なんて悩みをお持ちの方いませんか?

ここではその原因と対策を考えてみましょう。

ピッチエンドランのアプローチでシャンクが出やすい!?

getty

短い距離のアプローチでシャンクが頻発する症状が出ている方は、その状況をよく思い出してみてください。

フェースを開いてロブショットを打つときよりも、ピッチエンドランでグリーンを狙うときのほうがシャンクが出る確率が高いのではないでしょうか。

せっかく安全策を取って、9番アイアンなどで転がすアプローチを狙うとシャンク。これはものすごくガッカリしますよね。

フルショットよりもはるかにイージーなスイングのはずなのに、なぜかシャンクをしてしまう。

これにはちょっとした原因があるんです。

短いアプローチほど身体が"緩む"!? シャンクの理由は身体の緩み

getty

短いアプローチは距離に応じて調整してアプローチをしますよね。

そのとき力を加減してショットしますから、手首や身体、下半身などいろいろなところに緩みが出やすくなります。

身体の緩みが出ると、しっかり練習通りにスイングしているつもりでもちょっとずつスイングや身体の動きにズレが出てきてしまうんですよね。

そのズレこそがシャンクを引き起こす原因なのです。

身体の緩みによるズレ、といってもその理由や対処法は様々。シャンクが止まらないその理由を見ていきましょう。

シャンクの理由:手首が緩むとヒンジ角が崩れる

getty

アドレスしたとき、ボールと肩までは一直線上ではなく、グリップ部分で少し角度がついていますよね。

これをヒンジ角と言います。

短いアプローチですから距離は出したくありません。それで柔らかく打つ、というイメージを持ってしまうと手首が緩みます。

インパクトの時、ヒンジ角がキープされず少し伸びた状態でインパクトを迎えてしまいます。ついていた手首の角度が伸びてインパクトを迎えるとどうなるか。

フェースの位置が少し身体から離れて、ネックにボールが当たります。

これが短いアプローチだけシャンクが出る! という方の理由の1つです。シャンクが止まらなくなったらヒンジ角を疑ってみましょう。

シャンクの理由:身体が突っ込んで手元が浮く

getty

シャンクが出たときもう1つ疑っておきたいチェックポイントは、身体の突っ込みです。

ボールを打った後に前に出るのはOKなのですが、突っ込みが顕著になってくるとダウンスイングから身体が前に出始めます。

こうなってしまうと支点(左肩)が前に移動します。すると作用点(ヘッド)も肩に引っ張られて外側に膨らみます。

そこでヘッドは少しループするような軌道になって手元が浮くんですよね。浮いてしまった手元はスイング中に無理やり抑え込むことは不可能でしょう。

するとイメージしたヘッド軌道よりも外側に膨らんでインパクトしてしまうんです。

外側に膨らんだヘッドは、ボールをネックでジャストミート!

ネックで打ったボールは当然シャンクしてしまいますよね。

シャンクの理由【番外編】:ボールを右に置き過ぎている

上で紹介したシャンクの原因は、ネックでボールをインパクトしてしまうために発生していたシャンクです。

しかしこちらはフェースが開き過ぎてボールに当たってしまうために発生するシャンクです。

短いアプローチではボールを右側に置く、と様々なメディアや雑誌、レッスンなどで言われるでしょう。

単純に右側にボールを置けば、フェースがしっかり戻る前にインパクトを迎えてしまいます。

ボールを右に置き過ぎるために発生するシャンクはその理由も明確です。対処法はボールをもっと左足に寄せてあげれば解決します。

シャンクを防止せよ! ヒンジ角をキープするには肩でアプローチ!?

getty

いよいよシャンクを防止するための対策に入ります。

まずヒンジ角が崩れてしまうために発生するシャンクは、ヒンジ角をキープしたまま打つ意識をしていきましょう。

これにはパッティングを肩でストロークするように、アプローチも肩の動きを使ってあげるようにします。

短いアプローチなので距離は必要ありません。手元を固定して、肩で振り幅を調整。手元に余分な動きをさせないためのアプローチを心がけてみましょう。

これならヒンジ角が緩まずにアプローチができるので、劇的にグリーン周りのアプローチが安定してくるはずです。

【動画】ヒンジ角をキープしてアプローチ

ヒンジ角をキープして打つアプローチ動画がこちら。

スイングを開始してから、腕とクラブが一体化しているようなイメージです。

肩の動きだけでボールをフェースに乗せていきます。手元をある程度固定してしまって、手の動きを制限してあげるのがこのアプローチのコツです。

シャンクを防止せよ!:突っ込みと手元の浮きは体重移動が元凶だ

getty

シャンクが出る理由の1つに突っ込み+手元の浮きがありましたね。

これは結局体重移動をしているからで、体重移動がなければそもそも突っ込みが起こりません。

だったら体重移動ができないように制限をかけてやればいいのです。

特にショットのフォームにこだわり過ぎている方は、アプローチでも同じようにしっかり体重移動を使っていませんか?

アプローチで大切なのは、いかにボールをカップまで寄せられるか、この1点です。

短いアプローチでシャンクを防止するには、キレイなフォームではなく体重移動をさせない意識が大切です。

【動画】体重移動をさせないアプローチは左足1本打法

短いアプローチと言えども、ボールの行方が気になったり、身体がボールについていってしまうクセがある方もいます。

体重移動を制限するには、体重移動が最初からできないような打ち方を取り入れてしまいましょう。

それは左足1本で立って、右足はつま先で支えるだけ。

このまま短いアプローチを打ってみてください。まったく体重移動ができないので、突っ込みが起こらず、手元も浮きません。

実戦ラウンドでもグリーン周りからのアプローチで十分使っていけますので、覚えておいて損はない打ち方です。

【動画】体重移動をさせないためにはベタ足アプローチ

体重移動をさせないための短いアプローチは、ベタ足アプローチもおすすめです。

体重移動はショットで右足を蹴り込んでしまう動作でも起こります。だったら右足の蹴り込みを一切排除できるベタ足アプローチが有効なのです。

当然こちらのショットも体重移動が起こりませんから、シャンクも出ません。

ただ1つ注意しておきたいところは、ボールの行方を追ってしまうと上半身だけ前に出てしまうケースもあります。

これでは体重移動が多少なり起こってしまいますので、体重を両足に均一にかけられるように意識してアプローチをしましょう。

もちろんベタ足アプローチも実戦で積極的に使っていけるグリーン周りの“技”なのでおすすめです。

シャンクを防止せよ!:いっそのこと道具に頼っちゃう!?

フェース面よりもネックが前に出ているからこそ発生するシャンク。

一度シャンクが出てしまうと「シャンクが止まらない……」という恐怖心も芽生えてしまいますよね。

そんなときはグリーン周りからは割り切ってシャンクが出ない道具に頼ってしまうのも選択肢の1つです。

グリーン周りからのアプローチに適したクラブと言えばチッパーでしょう。

高く上げるロブショットなどの芸当はできないものの、ランニングアプローチ、ピッチ&ランなどの、「確率の高い」転がすアプローチを得意とするクラブです。

クラブの形状的にも、ネックに当たるシャンクが絶対に出ないというシャンク持ちには非常に心強い味方。それがチッパーです。

シャンクが止まらない理由を突き止めよう

getty

「シャンクが止まらない」

グリーン周りでこれほどの恐怖はありません。しかも突然発症して、原因も今ひとつつかめない場合もあります。

これではどうしたらいいのか迷ってしまいますよね。

しかしシャンクが出るには、ちゃんとした理由があります。そのシャンクが出る理由を突き止めて、しっかりと対策を立てていきたいものです。

シャンクを克服して「寄せワン」を量産していこうじゃありませんか。