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「アンカリング規制」規則をもう一度紐解いてみよう

2016年1月から長尺パターや中尺パターを使ってのアンカリングが規制されたことをニュースなどで知っているかたも多いでしょう。

アンカリング規制によって一気に使われなくなってしまった長尺パターや中尺パターですが、実際のところ使っても大丈夫なのでしょうか。
規則を確認しながらチェックしてみたいと思います。

「アンカリング禁止」長さは関係ない

アンカリング禁止、という規則が2016年1月からスタートしました。
このアンカリングとは、体の一部にパターのグリップなどを支点にしてはいけないよ、というルールです。

また、グリップやクラブを体に着けなくても、前腕(肘から先)を体に押し当てて間接的に支点にすることも禁じられました。

ということは「支点を作る」という行為が規制されただけであって、長さについては言及されていません。

ですので長尺パターや中尺パターはこれまで通り使い続けても大丈夫ということなんですね。

「アンカリング禁止」規制の理由を確認してみよう

アンカリングしたストローク方式の禁止について、発表されていますのでこちらを確認してみましょう。

ざっと要約してみると
「クラブ全体をスイングすることによって、ストロークを行うことが本質であるが、アンカリングすることによって伝統的なストロークを損なう可能性がある」というような内容です。

また
>>多種多様なストロークタイプを用いることがプレーヤーたちに残されるとありますが、アンカリングという多種多様なストロークの中の1つを、プレイヤーから奪って潰しているようにも思えますね。

「アンカリング禁止」影響を受けたプレイヤーは数知れず

日本では大江香織、横田真一。
アメリカではアダム・スコットやウェブ・シンプソンがアンカリング禁止の煽りを受けた選手でしょう。

このアンカリング禁止の規則を見てみると
>>新しい規則はゲームへの参加率に悪影響を与えることはないはずで、プレーヤーたちにこの新しい規則に従うように求めることはまだ間に合うと記されています。

そりゃ参加率には影響しませんよね。

参加しないと賞金が稼げませんからね、だってプロなんですから。
いちいち拒否してたら生活に差し支えますよ。

「アンカリング禁止」伝統的なストロークの本質を維持

最後に「伝統的なストロークの本質を維持するため」というような内容の一文があります。

>>この新しい規則は、伝統的なストローク方法の本質的な特性を維持し、アンカリングのもたらす見込まれる優位性を取り除き、すべての技術レベルのプレーヤーたちがゴルフゲームに固有の同じチャレンジの要素に対峙することを保証することになります。

要するに伝統的なストロークというのは、奇抜でヘンなスタイルは認めないよ、ということなのでしょう。伝統を重んずるゴルフのなんとも融通の効かない部分とでもいいましょうか。

さらにアンカリングをすることによって優位に立つことを取り除く、とあります。優位に立てるなら誰もがやってます。

合う、合わないがあって、アンカリングが合う選手は採用してきたわけだし、合わない選手は昔からのストロークを維持してきたワケです。

そこに優劣は存在しないように思えますが、このように決定してしまったルールはそう簡単に覆ることはないでしょう。

襟付きシャツやブレザー着用などマナーに関する部分ではなく、個々のプレースタイルに関することです。

仮に奇抜でヘンなスタイルを認めない、という姿勢が根幹にあるのならば今後クロウグリップようなスタイルも規制されていってしまうのでしょうか。