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【GEW女子部】女性にこそ使って欲しい『シャトルレディス』のこだわりと売り方

『SHUTTLE Ladies(シャトルレディス)』は、フェアウェイウッド(FW)とユーティリティフェアウェイウッド(UF)の専用設計が魅力。

飛距離を出したい女性ゴルファーの武器になる一本だ。番手のラインアップも豊富で、他メーカーの追随を許さない。

今回はそんな同シリーズを取り巻くマルマンの若手社員5名を招集。企画、開発、デザイン側のこだわりを取材した。

さらにショップでの売り方、売れ方を営業に直撃。女性にこそ『シャトルレディス』を使って欲しいという理由に迫る。(聞き手:GEW)

デザイン重視

―まずは店頭で聞こえてくる女性ゴルファーの声からお聞かせいただけますか。

湯本 女性客のほとんどがフルセットで買っていくのが現状です。また一緒についてきている男性の意見を聞く方が多いです。

小林 あとはデザインで、可愛いのがいい。カラーリングも結構言われますね。

―見た目の話はよく出る?

小林 はい。男性と比べるとデザインを重視している人はかなり多い印象です。

湯本 逆に一人で買いにくるような上級者の場合は、キラキラしたものよりもシンプルなデザインを好む傾向がありますね。

―女性向けクラブではデザインが鍵を握るわけですね。『シャトル』の場合、どのようにデザインを決めている?

香月 商品のデザインはコンセプトに合わせて考えていきます。今回の『シャトルレディス』では、若め、明るめにしつつ、シンプルさも意識しました。

―何パターンぐらい考える?

香月 今回は基本デザインで28パターン。そこから企画担当とイメージのすり合わせをしながら絞っていきます。

宮内 企画側が考える仕上げや凹凸、カラーイメージはありますが、デザイナーにはまったく異なるテイストも提案してもらっています。

例えば、企画側がシャープなイメージでオーダーしたら、丸みのあるデザインや、やわらかい印象のパターンを用意してもらうといった具合です。

香月 そこから営業の意見や開発・マーケティング部内の意見を聞きながら、最終的なデザインに落とし込みます。

さらに今回は、カラーサンプルを何種類も用意して、女性社員に見せて意見を聞きました。

宮内 社内ではゴルフの経験度合いも異なるため、意見は結構割れますが、最終的には様々な意見を加味した上で、決定しています。

『シャトル』の売り方

―女性はフルセットで購入される方が多い中、『シャトル』はどのようにアピールしていく?

湯本 一番は番手の多さです! 他メーカーにはないショートウッドもあり、ショートホールなどでも『シャトル』で対応できることを伝えます。

ショートウッドの場合は、グリーン上で止まってくれるのでその点を強調し、逆に長い番手は、球の上がりやすさやつかまりやすさを強調しています。

小林 女性の場合、FWを打てないと苦手意識を持っている方も多いので、9番や11番から試打を勧めています。
意外に打てるし7番アイアンより飛ぶので。

湯本 お店ではほぼ皆さんに試打してもらっています。練習場だと敬遠する方もいらっしゃいますが、店頭では女性でも試打してくれますよ。

―女性は指名買いも多いと聞きます。他メーカーを挙げられた場合は、どのように切り返す?

小林 メーカー名を明かさずに、クラブを渡しています(笑)。結果をみせれば、飛んでいる点などをアピールできます。

―ズバリ売り文句は?

湯本 世の中で一番球が上がってつかまるFWです。

小林 UFも同様です。UFの場合は、FW系の専用のシャフトが入っているので球が上がりやすいのも魅力だと思います。

河合 設計の段階で、ボールをすくってくれるシャフトにしたかったので、FW系のシャフトを採用しています。

宮内 『マジェスティ』シリーズでは、アイアンタイプとFWタイプの両UTを出していますが、FWタイプの方も好評で、打ちやすいし飛ばしやすいという評価もあり『シャトル』でも採用することになりました。

設計のこだわり

―3番、5番のFWにはチタンを使用していると伺いました。

河合 基本的にはステンレス系の素材を使用していますが、3番と5番は体積が大きいため、外形を作るだけで重くなってしまう。

そうすると、重心設計に使える重量が少なくなってしまいます。
ですから比重の軽いチタンを使用して、余った重量を設計に使っています。


―素材の違いはアピールポイントになりますか?

小林 「何で値段が違うの?」と聞かれることがあります。
ただ素材の話をしても伝わらないので、「3番、5番は飛ぶ素材を使っていて、ショートウッドはしっかり高さが出て止まる素材を使っています」と説明します。

湯本 わたしの場合はそれよりも、ヘッドの分解パーツを実際に持ってもらって、「これだけ重いので、重心が下がっているんです」という説明をしています。


―UFへのこだわりはありますか?

河合 一言で言えば、深低重心。ボールを上げるためにはロフトを寝かせたい、重心を深くしたいという要望が出てきます。

一方で重心を深くしていくと、スイートスポットが高くなってしまうので、それを上げないようにしているのがポイントです。

―メンズもレディスも深低重心がコンセプトですか?

河合 『シャトル』としてのコンセプトは同様ですが、レディスの方が軽いため、重心設計に使える重量が少なく、難しいです。

開発からはギリギリの重心の深さを求められるので、デザインの際に溶接、凹凸の位置など細かな条件が出てきてしまう。

香月 そういう意味では制約が多いので、「進めているデザインでは実現できないから変更しよう」というケースも出てきます。


―女性の場合、構えた時の安心感も重要な要素かと思います。この点については、どのように実現しているのでしょうか。

宮内 開発メンバーに木型を削る職人がいるので、その段階でフェースの見え方や投影面積などを調整しています。


―男性と女性では形状の好みも異なってきますか?

宮内 メンズだとクセがないスタンダードなイメージが好まれますが、女性の場合にはそうすると難しそうと思われてしまうので、「上がりそう」とか「見た目の大きさからくる安心感」を大切にしています。

1本で終わらないクラブ

―女性ゴルファーの声はどのように集めてくるのでしょうか。

宮内 前のモデルと比べての改善点をお客さまの声や営業からのヒアリングを通じて洗い出しています。

―ちなみに今回の『シャトル』では、どのような声が反映されている?

小林 前作は薄くて平べったい形状だったので、変えて欲しいという声は多かったです。

宮内 できるだけマイナスの印象は払拭したかったので、それを受けて今回は形を整えました。

湯本 結果、今回は他メーカーのドライバーと一緒にバッグに入れた時に違和感のない形になっていると思います。

―『シャトル』が売れているお店の傾向はありますか?

小林 クラブ自体は軽めなので、力がない年配の方が多いお店の方が売れる傾向はあります。

湯本 メンズが売れているお店では、性能を実感してもらえるので、レディスも売れていくという構図もあります。

それからシャトルはまとめ買いが結構多いです。特に女性は5、7、9、11と売れるときは一気に。

小林 最初は一本でもあとから買い増してくれることも多いので、1本で終わらないのが『シャトル』です。

―国内のクラブ販売比率を見ると女性はわずか1割です。その中で『シャトル』のようなラインアップは珍しいです。

宮内 確かに、ニッチなレディス市場の中で、これだけ豊富なラインアップを揃えているのは弊社ぐらいだと思います。
引き続き、女性にやさしいクラブを展開していきたいです。

湯本 営業には珍しく5人も女性がいるなど、女性の声が反映されやすい土壌もあると思います。

―では最後に女性ゴルファーにメッセージをお願いします。

宮内 女性にこそ『シャトル』を試して欲しい。
フルラインアップのクラブでは、ドライバーやアイアンを中心に設計していると思いますが、『シャトル』の場合は、セカンドショットをやさしく打てるようにという点を追求して作っていますから。

小林 わたし自身もそうですが、FWが使えなくても『シャトル』なら打てるという人もいますから、絶対試打すべきです!

河合 実際に打ちやすい。音もいいし、飛ぶ仕上がりになっていますのでお試しください。

湯本 わたしはFWが苦手なので、UFの2番や3番が入っていると、ミスしてもリカバリーしやすいと思います!

是非、ホームページを見て、試打会にお越し下さい。


▽『シャトル・ダブルチタン レディス フェアウェイウッド』15SH_L_W5_sole

ラインアップ:W3(17度)、W5(19度)、W7(22度)、W9(25度)、W11(28度)
価格:W3、W5:各4万4000円+税、
W7、W9、W11:各3万6000円+税
シャフト:L(先調子)

▽『シャトル レディス ユーティリティ フェアウェイウッド』 1601_maruman4ラインアップ:UF2(18度)、UF3(21度)、UF4(24度)、UF5(27度)、UF6(30度)
価格:各3万円+税
シャフト:L(先調子)

商品のお問い合わせ:マルマン TEL 03-3526-9988 www.maruman-golf.jp