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ライフスタイル

じゅんやあく

「自律神経コントロールでゴルフと生活をアップデートせよ」セミナー開催!

こんにちは、じゅんやあくです。最近毎日ヨーグルトを食べています。

先日、ツアー通算2勝を誇りながら医学修士でもあるという理論派の横田真一プロと、Gridgeのレッスン動画「カイトのゴルフのお悩み解答!」でもおなじみ兼濱開人プロによる「自律神経コントロールでゴルフと生活をアップデートせよ」と題するセミナーが都内で開催されたので受講してきました。

順天堂大学で自律神経について学んだ横田プロが話を進めながら、兼濱プロが時々質問をしていくような形でセミナーは進行していきました。

ここでは、そこで説明された自律神経の特徴や働きについてかいつまんで説明していきます。

「自律神経とゴルフって?」と思うあなたはもちろん、「最近なんだか体調が悪い」なんて人まで、ぜひご覧ください。

自律神経とは?

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ところで皆さんは、自律神経とは何かご存知でしょうか。

自律神経は、身体が活動するときや興奮したとき、緊張したときに活発になる「交感神経」と、眠っている間やリラックスしている間に活発になる「副交感神経」から成ります。

よく、「自律神経失調症」などと言いますが、この両者のバランスが悪くなると、体調が悪くなったり、スポーツや仕事のパフォーマンスが悪くなったりしてしまうのです。

また、この両者が高いレベルで活動している状態(わかりやすくいうと、緊張しながらも冷静な状態など)になると、いわゆる「ゾーン」に入りやすいといわれています。

キヤノンオープンでなぜ13年ぶりに優勝できたのか?

横田プロは、1997年の全日空オープンで初優勝を挙げましたが、その後はしばらく優勝から遠ざかっていました。

2009年、日本の自律神経研究の第一人者である小林弘之医師に「自律神経をコントロールできたらもう1回優勝できますよ」と言われたそうです。

そして迎えた2010年。

何度か初日や2日目にいい成績を残した日もありましたが、気負い過ぎたり、気合を入れ過ぎたりして、最終日まで持ちませんでした。

これがいわゆる「交感神経優位な状態」だったのです。

気合が入り過ぎて空回りしてしまい、ガス欠してしまったのです。

シーズン終盤になり、シード権争いもちらついてきた頃。キヤノンオープンで、首位タイで最終日を迎えることに。

このとき優勝を争ったのは、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだった石川遼でした。

横田は「どうせまたおれは最終日に大叩きするよ」と、自虐的に周囲や報道陣には話していたそうです。

実は、これが良かったそうです。

このことよって気負わずに済んで、平常心を保ちながら(=副交感神経と交感神経のバランスを保ちながら)最終日もラウンドを進められました。

ちなみに、16番を終わってリーダーボードを見た時には「やばい! 優勝しちゃうかも」と緊張マックス状態になってしまったそうですが、後続との差もあり、なんとか逃げ切れたそうです。

どうしたら交感神経と副交感神経のバランスが良くなるの?

ところで、現代人はほとんどが、交感神経が優位だそうです。

日々の生活のストレスや仕事の悩みはもちろん、現代人の食生活なども関わって、そのようになっているようです。

自律神経は、血行を司っています。血行は、交感神経が優位でも、副交感神経が優位でも悪化します。

お風呂などで指先をはじめとした抹消部の血行が良くなると、交感神経と副交感神経のバランスが良くなります。

また、腸も重要です。

交感神経が優位になると、腸の働きが抑制されます。逆に、腸の働きが活発になると、副交感神経が優位になります。

最近よくいわれる「腸内環境を良くしよう」という言葉は、腸内環境が良くなることによって交感神経と副交感神経のバランスが良くなり、より健康な状態に近づくためです。

スーパースターは副交感神経が優位!?

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ところで、スーパースターと呼ばれる人たちは、なぜスーパースターなのでしょうか。

ピンチになったときや予想外の場面に出くわしたとき、過度に緊張してしまったり興奮してしまったりすると、普段の力が出せなくなってしまいます。

いわゆるスーパースターと呼ばれる人たちは、ほとんどの人が交感神経優位なのに対して、副交感神経の働きが活発なので、こういった場面でも落ち着いていつもの力を発揮できるのです。

言い換えると“鈍感力”が、スーパースターの素養の一つとして挙げられるのです。

また、前述したように、普通の人が、交感神経が優位なのに対して、このような人たちは、もともと副交感神経が優位なので、両者が高い位置でバランスしやすく、結果として、ゾーンと呼ばれる高いパフォーマンスを発揮しやすい状態に入りやすいといえます。

どうしたら副交感神経を高められる?

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普通の人は交感神経が優位なので、副交感神経の働きを高めてあげることが、日々の健康や競技のパフォーマンスアップにつながります。

副交感神経の働きを良くするには、ゆっくり歩くことや、単調な音楽を聴くこと、興奮しないようにすることなどが挙げられます。

なので、ゴルフに置き換えて考えると、行きの車ではスピードを出し過ぎず落ち着いて運転して、車内ではゆったりとした単調な音楽を聴きながらコースへ向かうといいかもしれませんね。

また、「水を飲む」ことも副交感神経を活発にします。

よく、「緊張すると喉が渇く」なんて言いますが、緊張は、交感神経が優位な状態です。

そう考えると、緊張しているときに水を飲むことは理に適っていますね。

ほかにも、自信があるときや安心しているときは副交感神経が高まりますが、知らないことや予期せぬ出来事に遭遇したときは、交感神経が高まります。

予期せぬ出来事を防ぐことは難しいかもしれませんが、たとえば大事なラウンドがあるときには、事前に練習ラウンドなどをしてコースを知っておけば、安心することができるかもしれませんね。

自律神経を整えるために……

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まとめると、日々を健康に過ごすためにも、ゴルフでいいスコアを出すためにも、自律神経のコントロールは役に立つということです。

自律神経を整えるためには、以下のようなことに気をつけましょう。

・早寝早起きをする
・適度な運動をしてセロトニン(幸せホルモン)を分泌する。セロトニンは夜になるとメラトニンに変わるため、快眠につながる
・夜に湯船に浸かって深部体温を上げる。風呂上がり後に深部体温が下がることで副交感神経が優位になり、快眠しやすくなる
・夜にスマホを見ると交感神経が優位になるため、寝る前には部屋を暗くし、スマホを見ないようにする
・消化の悪いものを食べて腸に負担がかかることを避ける

また、ゴルフのプレー中などに緊張したときは、以下のような行動で副交感神経の働きを促して、緊張を緩和することができます。

・水を飲む
・ため息をついたり、深呼吸したりする
・立ち止まる
・思いっ切り伸びたり、両手を思いっ切り握ったりしたあとに、フッと力を抜く
・目標のハードルを下げたり、開き直ったりする
・神に委ねる
・(子供がいる人は)子供の写真を見る

これらを参考にして、ぜひ日々の健康とベストスコアの更新を実現してください!