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初心者

LITTLE RED BOOK

【耳と耳の間で考えるゴルフ06】飛び系アイアンを買ってしまった人のためのウェッジの選び方

みなさん、こんにちは。

リトル・レッド・ブックです。

最近人気の飛び系アイアンに買い換えた人から、単品ウェッジの選び方について相談を受けました。

飛び系アイアンとウェッジの間隔が開いてしまい、距離の打ち分けが難しくなってしまったようです。

そこで今回は、「飛び系アイアンに合わせる単品ウェッジの選び方」について、耳と耳の間で考えてみましょう。

1.そもそも単品ウェッジとは何か

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アイアンの初心者向けフルセットは通常、8本で構成されています(例:5番、6番、7番、8番、9番、PW=ピッチングウェッジ、AW=アプローチウェッジ、SW=サンドウェッジ)。

これが上級者向けのアイアンになると、AW、SWがない6本セットとなり、単品ウェッジと組み合わせることになります。

単品ウェッジには従来のAW/SWというような名称は付けられていません。

様々なロフト角のウェッジがあるので、ロフトの数字そのもので呼ばれるのが特徴です(例:52度ウェッジ、58度ウェッジ)。

・概ねAW相当:48度、50度、52度のウェッジ
・概ねSW相当:54度、56度、58度のウェッジ

2.飛び系アイアンに合う単品ウェッジの選び方とは?

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まず最初に、今使っているPWのロフトを、カタログやネットで調べてみましょう。

もしネットに情報がなければ、大体以下のような感じだと思います。

・アスリートモデルのアイアンのPW:45~48度
・ちょっと飛び系アイアンのPW:40~44度
・超ぶっ飛び系アイアンのPW:37~39度

次に、SWのロフト角を決めます。

これは自分で決めれば良いのですが、通常は、54度、56度、58度のどれかです。

プロのセッティングは大体58度なので、58度を買ってしまう素人さんが多いのですが。

ゴルフ歴10年以内、平均スコア90台以上の人は、SWは56度までにしておきましょう。

58度は球が真上に上がって、再びバンカー内に落ちてしまう恐れがあります。

さて、これでPWとSWの2本のロフト角が確定しました。

あとはこの2本の間に「何本挟むのか」を決めるだけです。

3.ウェッジを3本体制にするか4本体制にするか、それが問題だ

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PWを44度、SWは56度とすると、2本の間は12度となります。

【3本体制の場合】
2本の間に1本追加する場合、44-50-56度(6度刻みの均等間隔)になります。PWとSWの間を1本で打ち分けるので、AWの練習量が必要になります。

【4本体制の場合】
2本の間に2本追加する場合、44-48-52-56度(4度刻みの均等間隔)になります。10ヤード単位の打ち分けが楽になりますが、一方で以下のデメリットもあります。

・48度のウェッジは、もともと品揃えが少ない
・選択肢が増えるのは良いのだが、中途半端な距離でかえって迷う
・クラブ本数によっては、フェアウェイウッドなどを1本抜く必要がある

さて皆さんは、ウェッジを何本体制にしますか?

私も、ウェッジ3本体制で3Wを入れるか、4本体制にして3Wを抜くかで、毎回迷っているんです(汗)。

4.上級者はウェッジのどこを見ているのか?

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上級者向けのウェッジの底面(ソール)には、数字が2種類刻印されていることがあります(例:50/08、52/08、54/12、56/14、58/08、58/12、60/08など)。

1つ目の数字は「ロフト角」、2つ目の数字は「バウンス角」と呼ばれるものです。

バウンス角(Baunce Angle)とは、ソールの後端が地面の方向にどのくらい出っ張っているかを表します。

バウンス角が大きいと「ウェッジが地面に衝突した時に跳ね返される(バウンドする)」と覚えてください。

適切なバウンス角のウェッジを選ぶと、

・バンカーショットでヘッドが適度に跳ね返ってくれるので、楽に脱出できる
・ラフからのアプローチで多少ダフっても、芝の上をヘッドが滑ってくれるので大きなミスになりにくい

というようなメリットが得られます。

しかしここで注意してほしいのは、「バウンス角は○○度が正解」というような公式はないということです。

例えば、砂の柔らかいバンカーから脱出する際には、バウンス角は少し大きめ(12度〜14度)の物が使いやすいです。

一方、砂がほとんど入っておらず、カチンカチンのバンカーから脱出する際には、バウンス角は小さめ(8度〜10度)のほうが都合が良いのです。

状況によって使い勝手が変わるため、上級者になるほど「ウェッジのバウンス角をどうしようか」と悩み出すのです。

特に「プロ仕様のウェッジ」になると、同じ58度のウェッジでもバウンス角が08度、10度、12度の3種類から選択できるようになっています(一例です)。

また、ローバウンスのウェッジを選んでおいて、ライに応じてフェースを開くことでショット時にバウンスを増やして使うプロもいます(フェースを開くとバウンスの出っ張りが大きくなります)。

こうなると、選択肢が広過ぎて、私たちは何を選んでいいかわからなくなってしまいますね。

我々アマチュアは、プロ仕様の品揃えには惑わされず、標準的なロフトとバウンスの組み合わせのウェッジを選びたいものです。


「飛び系アイアンのための単品ウェッジの選び方」、いかがでしたでしょうか?

みなさんの明日のゴルフのお役に立てば幸いです。

リトル・レッド・ブックでした。