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ライフスタイル

レッスンプロ・クラフトマン 河野

他人の話を聞くことができず、不調を抜け出せなかった人の話

こんにちは。

レッスンプロ・クラフトマンの河野です。

今回は、不調を抜け出せなかった人の話です。

いろいろな原因で不調になってしまいますが、プロの見立てはほぼ同じです。

それを、すんなりと聞けるか聞けないか。

プロとの相性ということもありますが、問題を難しくしてしまうのも、すんなりと解決していくのも本人次第です。

過去の自慢

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もう長い間レッスンをしていますので、いろいろな方がビッグキャリーゴルフショップに来店してくれました。

そういう方の一人に、km様のご紹介で来店した、15年以上前に所属クラブの倶楽部チャンピオンになったss様がいます。

「クラチャンを取った頃は飛ばし屋で、良いゴルフができていた」

「若い頃に野球をやっていたのが良かった」

「最近は、若い子にゴルフを教えている」

など。お話を聞いていますと、自慢話が長くなかなか本題に入りません。

ゴルフが不調

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それで、ご用件はと聞くと、やっと最近不調なのだが、原因は何となく察しているのだが、専門家の意見も聞きたいと思っている、ということでした。

その当時、売り出し中のレッスンプロのお父さんと知り合いで、

「何度かゴルフ場で会っているので面識があるから、いよいよになったら行って来ようと思っている。そんな時にkmさんからあなたのことを聞きましたので、今日来ました」

とのこと。

余り良い感じを受けませんでしたが、km様のご紹介ですので慎重に対応させていただきました。

km様からは、大事な先輩であるss様の余りの不調に不安になったそうで、「一度見てあげてください」と言われていました。

自分の思い込みが強く人の意見を聞けない

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いつもの通り、試打室にてスイングを見させていただき録画もしました。

動画を見ながら、悪い箇所を指摘させていただきますと、私の指摘に必ず反論されます。

例えば、

私が「ss様は、シャフトクロスです」というと、ss様「シャフトクロスの方が飛ぶから」。

私が「左足のヒールアップが多く不安定ですね」というと、ss様「私も、歳を取り体が硬くなったので、体重移動を多くしています」。

その時点で、ss様は自説を絶対に曲げないなと感じましたので、「私が指摘した点を治そうという気がないのならば、私には何も言うことがありませんので、申し訳ありませんがお力にはなれません」と、角が立たないように言いました。

ss様は、それから少し世間話をして帰られました。

ss様は、それ以降クラブの調整などで良くお見えになってくれています。

人は、成功体験があると、そこから離れられなくなってしまいます。

しかし、成功体験の中にも悪い部分はありますので、常に自分の悪い部分と向き合い改善していかなければなりません。

そのためには、いろいろな方法があります。

人の意見を取り入れられないのならば、自分で研究をしてみるしかありません。

しかし、ゴルフには迷路が多く、容易に答えには辿り着きません。

ゴルフの場合、2年間現状が変わらないのなら衰退に向かっています。

しかし、ss様は現状を変える勇気と、良い未来のビジョンが持てなかったので、ご自分を変えることができなかったのでしょう。

レッスンプロ・クラフトマンの河野でした。