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Gridge編集部

わたしのゴルフ履歴書〜Vol.10〜ウィルゲート藤原賢太さん

経営者のゴルフライフを直撃する「わたしのゴルフ履歴書」、第10回。

今回は株式会社ウィルゲートの執行役員、藤原賢太さんに感動のお話を伺ってきました!

ウィルゲートさんはコンテンツマーケティング事業やメディア事業などを手がけ、オウンドメディアの構築や引用、SEO支援などを強みとするITカンパニーです。

いつもにも増して長編ですが、ぜひご一読ください。

第9回のインタビューは下記リンクから↓

藤原賢太(フジワラケンタ)さんはこんな人

大阪出身の35歳。現在 執行役員を務める(株)ウィルゲートはキャリアの四社目という藤原さん。

2007年に京都産業大学を卒業後、株式会社アイフラッグに入社しWebマーケター・コンサルタントとして、リスティング広告や広告運用などを行います。

5年経験を積んだ後、もっと広くITに携わりたいと思うように。

その後ソフトバンクに入社し、グループ本体からの出向でソフトバンクテクノロジー株式会社へ。孫正義氏からの指導も受けながら、コンサルタントをこなしつつ、時にはエンジニアサイドに回って開発も手伝うという二刀流で4年の経験を積みます。

その後、株式会社光通信に転職してすぐにe-まちタウン株式会社の代表取締役に就任。

経営の手腕を磨き、2018年にウィルゲートへ転職し、7月より執行役員になられています。

きっかけは草野球チームのおっちゃんたちから

――本日はよろしくお願いします。早速ですが、ゴルフはいつ頃どんなきっかけで始められたんですか?

始めたのは20代後半で、きっかけは所属していた草野球チームのおっちゃんたちに無理やり連れられてみたいな感じでした。

野球は寒い時期はオフシーズンになってしまうので、年末に何チームか集まってゴルフ好きなおっちゃん達でコンペなどをしていて、強引でしたが、ゴルフを始めるきっかけを提供してもらったという感じですね。

僕は大学卒業までずっと野球をやっていて、体育大学ではないんですけど、関西で六大学の1部というところでガチでやっていました。そのせいかゴルフも飛距離は普通の人よりは飛びます。

どうせゴルフを始めるんだったらクラブも買おうと思って自分で揃えて、初めてのラウンドのスコアは124でした。

関西時代は仕事とゴルフが近かった

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――ゴルフがキャリアに活きたことはありますか?

そうですね。特に2社目のソフトバンクがゴルフの文化がある会社だったので、ゴルフが上手だと良いことはたくさんありました。

当時の取引先の会社がエンタープライズ(大手企業)さんが多く、交流となるとゴルフをすることが多かったので、当時は年間100ラウンドくらいしていました。仕事と称して平日も土日も。

関西はゴルフ場の数もいっぱいありますし、近いし安いし、首都圏の人たちよりはもう少し身近なスポーツという感じでしたね。

40キロ以上離れているコースには行かなかったです。それでも選べるくらいあったし、高速も混んでいないですし。

朝からゴルフに行って、重役の方と回って、僕はそれから仕事に戻る、みたいな感じでした。

ゴルフをする社員をピックアップ

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――いまの平均スコアはどのくらいですか?

(アプリを確認し)79です。ベストスコアは75です。なので割と安定していますね。パット数は特に、直近では 32、32、32、33……ですね。

――すごいですね! しかもベストスコア更新は今年していますね!

たまたまがあるかどうかだけです。

――普段はどちらのゴルフ場に行かれるのですか?

関東では決まっていないですね。

いまは車を出してみんなを迎えにいくというのが楽しいです。若い子たちは、そうじゃないと始められないじゃないですか。まずは足がないというのが。

――めちゃくちゃいい上司ですね!

そうなんです(笑)。一番偉いんですけど、一番早起きしてみんなを迎えに行くという(笑)。

なので迎えに行くメンバーによっては栃木方面に上っていくこともありますし、千葉とか神奈川とか箱根のほうに行くこともありますね。

強いていうなら千葉バーディークラブというコースが好きです。

パット好きな僕としては、グリーンがすごく手入れされているので、面白くてきれいでよく行きます。

ゴルフは経営に似ている

――お仕事とゴルフは似ていますか?

とにかくゴルフを仕事と重ねるシーンがたくさんあります。

ゴルフのコースマネジメントにしてもクラブマネジメントにしても、会社を経営していく上での意思決定とすごく近いなと思っています。

例えば、カップに入れるまでの最短距離を競うのだけがゴルフではないですよね。攻め一辺倒ではダメですし、ケースバイケースで右に逸れるのか左に逸れるのか、後ろに後退するのかという選択肢もありますし。

僕らはプロじゃないんで、やっぱりクラブの番手が上がれば上がるほどミスショットする確率が上がっていきます。

自分の目指しているスコア、スコアの進捗、そして今握るべきクラブの番手がなんなのかと決断を下すプロセスは、経営の時に投じる一石と似ている気がします。

100が切れないっていう人ほど、ピンが見えているとグリーンを狙ってしまうんですよね。けれど別に100を切るために2オンする必要はないと思いますし。

なのでゴルフと同じように、仕事も必ず多面軸でとらえるようにしています。

目立つところだけ練習するよりも……

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あと、レベルにもよるんですけど、70台の人も80台の人も90台の人も100切れない人も、共通してパターを練習したほうがいい。

それは合理的に考えて「パターを一番使うから」です。

でも、みんなドライバーばっかり練習しちゃうんですよ。

例えばそれをマーケティングシーンに置き換えると、とにかく広告をメッタ打ちにするみたいなのと同じです。見え方を意識して集客だけはとにかく増やそうという手法。

それも大事ではあるんですが、本当にやるべきなのはそうではなくて、バックヤードのシステム改修したほうが効果的なんじゃないですか、とか。

という風に考えてから、ゴルフのプレースタイルも変わりました。

昔はとにかく大味なゴルフでした。若さと情熱とパワーに身を委ねてね(笑)。

悪いことは振り返らない。良いことを覚えて繰り返す

――とても興味深いんですが、仕事の意思決定でリスクを取ることって常にあると思うんです。10回やって思い通りにいくことって何回くらいありますか?

昔は10回やって10回失敗してましたけど、今はたぶん10回やったら10回成功します。

――それはなぜ?(驚)

ゴルフもまったく同じでして、みんな考え方を間違えているんです。

ゴルフってミスショットをした時に、「なんでミスしたんだろう」って振り返るんですよね。僕は一切やりません。

というのは、ゴルフもビジネスも、失敗の確率を減らすのではなくて、成功の確率を増やしていくことだと思っているからです。

成功する確率を増やしていくことだけを続けているので、自分自身が投じた施作などは限りなく10割に近い確率で、ある程度ハマっていくようになりました。

ゴルフでも、失敗した時よりも必ず良いショットが出た時に、なぜ良いショットが打てたのかということを反芻するようにしています。

――素晴らしい。では自分で決定していくなかで言葉上「リスク」と言っているけれども、自分の中ではリスクではなくて、ある程度「10割近く大丈夫」と思っている?

そうですね。数字にしても過去の事例にしても何かしらの根拠がなければ、当然やらないですし。

――では決断を出す時に「一か八か」ということはせず、かならず事前の下調べをしてスタートしているということですね。

そうです。なので今いろんな事業戦略を引いているんですけれども、誰も思いつきもしないようなアイディアも持っていますし、どこの会社も真似できないようなものもあったりします。

他ができないことをやる

※キャラクターはウィルゲートが展開する「サグーワークス」ホームページより

例えば、いまウィルゲートはコンテンツマーケティングを提供している会社ですが、SEOやコンテンツマーケティングのコンサルティング契約って、基本的にはどこの会社も複数月にわたるんですよね。短くても半年、通常は1年契約です。

その中で私がやりたいと思っているのは、「解約しやすさの追求」です。もう、いつ解約してもらっても構わない、ということですね。基本的には途中解約禁止の方針なのですが、それも取っ払ってしまおうかなと検討しています。

――その狙いは新規顧客を増やすということですか?

それもありますが、もともと、日本国内でサービスと名のつくもので解約しやすいものって一切ないなと思っていて。それは企業側からしたら当たり前なんですけど、どこも解約してほしくないからって、わざとわかりにくくしていたり複雑にしてたり。

だったら世の中の逆を行ったほうがいいなと思ったので、解約をしやすくしようとしました。

それを実現するために何に集中すべきかというと、我々はとにかく既存のお客様の顧客満足度を追いかけるようにしました。

それを追えるような人事制度だったり評価制度だったり、中の顧客管理システムだったりも構築しています。

首都圏でうちの競合は数社しかないんですが、どこも素晴らしいサービスを提供しています。

そんな中で同じターゲット層のお客様が、何を理由に業者さんを選ぶかというと、圧倒的な付加価値を持っている会社だと思うんです。

そこで契約の一番のリスクを取り除いてあげることができるから、僕は「解約しやすさ」に勝る付加価値はないと思っています。

これができるのは日本国内でウィルゲートしかないんですよ。

なぜなら我々は顧客満足しか追い求めていないからです。利益のことを考えたらできないことです。

でも、だからこのサービスは年内か来年中には業界で一番になれるんじゃないかと思っています。

社員たちにここ(ウィルゲート)でしかできない経験をさせてあげたい

僕は何万人と従業員のいる大きな会社で働いてきたので、何十億というプロジェクトだったり、1人で何億というマーケティング予算を持って、自分のやりたいようにやりたいことをやってきました。

でもいまのウィルゲートって、百数十名の会社で、お財布の大きさも決まっていれば、経済圏も決まっている。経験させてあげられることが割と限られているんですよね。

なので優秀な子ほど、総合代理店にいっちゃったり、大手IT企業に行っちゃったりという現象が起きていて。

だったら他の会社で経験できないようなことをさせてあげたいなと思った時に、先ほどの発想に至って。

自分が携わっているサービスが日本一になる瞬間に立ち会えるって、なかなかできない経験だと思うんですよね。

まだ自分の管掌範囲のコンサルティングっていう部分でしかないですけど、いろいろなことを経験させてあげたいなという思いが強くあります。

まさに育てたいというか、こう考えるんだよって伝えていきたいと思っています。

インタビュー後記

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ゴルフも仕事も、次世代を育てるということに情熱を傾ける藤原さん。会社、仲間、ゴルフに対するただならぬ愛を感じました。

掲載しきれなかったゴルフ業界を盛り上げるの秘策は……「もっとゴルフ場自体が発信して、ファンを獲得すること」というご提案でした。

毎回のインタビューでお尋ねしているこの質問、十人十色の回答で興味深いです。

私もファンを獲得したいなぁ(小並感)。

プロフィール

【ゴルフ歴】約8年
【ベストスコア】75
【クラブセッティング】
1W:M4 FUBUKI TM4
5W:M6 FUBUKI TM5
7W:M4 FUBUKI TM4
6UT:M2 NS Pro
5i~P:SRIXON Z745 DGツアーイシュー デザインチューニング (S200)
48°52°58°:RTX3
Putter:PXG-Brandon
【愛用ブランド】マーク&ロナ
(上記は2019年5月時)


藤原 賢太  Fujiwara Kenta
2007/03 京都産業大学卒業
2007/04 株式会社アイフラッグ 入社
2012/06 ソフトバンク・テクノロジー株式会社入社
2015/08 株式会社光通信 入社
2016/02 e-まちタウン株式会社 代表取締役就任
2018/05 株式会社ウィルゲート入社
2018/07 執行役員就任(現任)
https://www.willgate.co.jp/company/officer.html