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トニー・フィナウの魅力~小学生の時にクラスに一人はいたタイプ?~

マスターズはタイガー・ウッズが復活優勝を果たして、大いに盛り上がりました。

全英オープンの時に同組で、地味に優勝を奪われてしまったフランチェスコ・モリナリとまたしても最終日、最終組で一緒だったことも、よりタイガーの優勝を印象的なものにしました。

いつものマスターズは通常ツーサム(二人一組)で、1番ホールからスタートするのですが、今年は午後から天候が荒れることが予想されたため、スリーサム(三人一組)で、1番と10番から同時スタートという変則方式での最終日となりました。

今回のコラムでは、タイガーとモリナリと一緒にプレーをしていた大きな青年に注目してみました。

トニー・フィナウのプロフィール

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これまであまり注目を集めることのなかったフィナウですが、プロ転向は2007年とのことなので、今年で12年目のシーズンとなります。

国籍はアメリカ、年齢は29歳(2019年4月22日現在)。

身長193センチ、体重91キロ。

その大きな体躯を活かした、ドライバーの飛距離はPGAツアーでもトップクラスです。

185センチのタイガーと並んでいるところを見ても頭半分飛び出しており、スケールの大きさは並みじゃないことが分かります。

トニー・フィナウの魅力

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筆者がトニー・フィナウに注目をし始めた試合は、2018年WGC-HSBCチャンピオンズから。

大会はご存知の通り、フィナウとザンダー・シャウフェレのプレーオフとなり、結果はシャウフェレの優勝となりました。

この大会でフィナウは初日「66」というジャンプスタートに成功したものの、尻すぼみでスコアを伸ばし切れず、最終日に追いつかれたシャウフェレに優勝を奪われてしまいました。

178センチのシャウフェレを上から見下ろす、優しいビッグガイを見て、なぜか懐かしい気持ちになりました。

あなたも小学校の時に、クラスにこんな男の子がいませんでしたか?

力持ちだけど、弱い者いじめはしない。男の子とも女の子とも仲が良くて、中心的な人物ではないけれど、いないと寂しい。そして、軽く泣き虫だったりして。

こんなフィナウみたいな子がいましたよね。

フィナウが泣き虫かどうかまではわかりませんが、こんなに愛嬌のある笑顔の男に悪い人はいないでしょう!

フィナウを見ていると、小学生の時の同級生が頑張っているような気がして、ついつい応援してしまいます。

まとめ

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2019年マスターズ最終日。

変則的な運営の幸運(?)に恵まれて、モリナリとタイガーという二人のメジャー覇者と、マスターズという最高の舞台で、最終日をプレーできたことはフィナウにとって大きな財産となるはずです。

フィナウの弱点をあえて指摘するとすれば、おそらく彼の「優しさ」ではないかと思います。

ツアーでの優勝回数はプロ転向後12年で1回のみと、多くはありませんが2018年シーズンでは2位が4回もありました。

今回タイガーとモリナリの全英以来の直接対決にスポットが当たり、フィナウは蚊帳の外といった感じでしたが、“静”と“動”のトッププロ二人の闘志が激突するところを一番間近で見ることができたフィナウは、勝負の厳しさを痛感したことでしょう。

強いメンタルを手にした時、フィナウの快進撃が始まります。

今後も我らの“ジャイアン”、トニー・フィナウに注目です!