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https://thegolfnewsnet.com/golfnewsnetteam/2017/09/24/blowing-leaf-caused-web-com-tour-player-three-shot-penalty-106979/

ライフスタイル

こせきよういち

落ち葉が当たって4ペナ !? ~世界のゴルフ界の面白情報を拾い読み #40

今回は、先週のウェブドットコム・ツアーで起きた、ちょっと意外なルールがテーマです。

これからの時期、コース上にはたくさんの落ち葉が舞い降ります。

ルール上、落ち葉は通常「ルースインペディメント」です。

ところが、ゴルフ規則の裁定集には「風によって動かされた物が球を動かした場合、その物は局外者である」という規定があり、風に吹かれて飛んで来た落ち葉が止まっているボールを動かす、あるいは動いているボールの方向を変えたり、止めたりした場合、その落ち葉は「局外者」となり、影響を受けたボールはリプレースなどの処置をしなければなりません。

飛んで来た落ち葉に方向を変えられたパットは無罰で打ち直し

まさに“天”から降って来た災難に見舞われ、結果4打罰になったのは、現在ウェブドットコム・ツアーのファイナルズ(いわゆる、米PGAツアーとの入れ替え戦)を戦っているマシュー・サウスゲイトです。

ファイナルズの第3戦=DAP選手権の最終日、サウスゲイトは15番グリーンで1メートル余のバーディパットを放ちました。

ところが、打った直後、グリーン上にあった落ち葉が強風に飛ばされ、彼のボールを直撃。

可哀そうに、ラインに乗って転がっていたボールは向きを変えられ、カップから外れてしまいました(上記、インスタグラムのURLをクリックして、動画をご覧ください)。

その後、サウスゲイトはボールをあるがまま、止まったところから次のプレーを行い、パーの4打でホールアウトしました。

しかし、このケースは冒頭に書いたように、落ち葉は「局外者」の扱いになり、規則19-1bにある「そのストロークは取り消しとなる。その球はリプレースして再プレーされなければならない」という規則が適用されます。

つまり、サウスゲイトは無罰で元の場所から打ち直さなければならなかったのです。

スコアカード提出後、サウスゲイトの処理の誤りが判明。

彼は「誤所からのプレー」による2打罰に加え、「スコアの誤記」(ルール違反があったことを認識せず、それゆえ罰打を加えず過少申告でスコアカードを提出)に対する2打罰、計4打罰を付加されることになりました。

計4ペナ! ルールを知らないと大きな損をすることがあるものです。

この時期は、落ち葉のルールにご注意ください。

止まっている落ち葉にボールの向きが変えられても救済はなし

上記、規則19-1bですが、その規則文には「パッティンググリーン上でストロークされて動いているプレーヤーの球が、動いている局外者や生きている局外者によって方向を変えられたり止められた場合」とあります。

つまり、元の場所から打ち直しをしなければならないのは、動いている「局外者」に“邪魔された”ときです。

一方、直前まで動いていても、その瞬間は止まっている落ち葉は「局外者」ではなく、通常の「ルースインペディメント」です。

その場合、それによってボールの転がりが“邪魔されて”も、あるがまま。

救済や打ち直しのルールはありません。

その例が、2010年マスターズでのフィル・ミケルソンです。可哀そうに……。

皆さんもグリーン上、止まっている落ち葉にパットを“邪魔されても”、あるがままで我慢してください。

飛んで来た局外者にボールが持ち去られたときは?

グリーン上、パットされて動いているボールが「局外者」=例えば、一緒にラウンドしていた仲間(同伴プレーヤー)によって、方向を変えられたり止められたときは、そのパットはキャンセルとなり、元の位置から打ち直しをしなければなりません。

一方、グリーン上に止まっているボールが「局外者」によって動かされたときは、規則18-1により「無罰で、その球はリプレースされなければならない」ことになっています。

でも、ここにあげた動画のように、ボールが「局外者」によって持ち去られたときは?

もちろん、無罰で別のボールに取り替えることができます。

そして、規則20-3c「プレースやリプレースする箇所を確定できない場合」の規則に従い、グリーン上では「球があった箇所にできるだけ近い所にプレース」することになります。

ということで、この秋、皆さんのプレーが「局外者」に邪魔されませんように!