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ファルコンまつばら

【実験!】ライ角でどの程度方向性に影響が出るのか検証してみた

クラブのライ角、重要です。

ですが、アイアンのライ角フローで良いとされている0.5度って分度器で見ると目盛りの360分の1です←当たり前。

果たして0.5度の違いでどれくらい球筋に影響が出るのか?

実際に計測して見ると面白いことが分かってきました。

ライ角のフローは0.5度

getty

一般的なアイアンのライ角フローは0.5度刻みになっています。

ライ角のフローがピッタリ0.5度になっていることが望ましいと言われていますが、正直ファルコン的にはそれほど神経質にならずとも良いのではないかと考えています。

まず、写真の分度器で0.5度がどれほどのものか見てください。

180度で180の目盛りがあり、ひとつの目盛りが1度ですから、分度器の最小目盛の半分が0.5度。

とても細かいと言うことをまず知ってください。

ライ角というからにはライが大切!!

写真はファルコンがグリーンキーパー見習いをしていた弟子屈カントリー。

弟子屈カントリーは摩周湖の麓にあり、フラットな林間コースでフェアウェイも広く、状態もとても良いコースです。

それでいて本州のコースからは考えられないくらいのフィーでラウンドできるので多くの人に利用してもらっています。

まぁ、弟子屈カントリーの宣伝ではなく、写真を見て実際のコースを想像してみてください。

フラットを売りにしている弟子屈カントリーでもこのくらいの傾斜はいたるところにあります。

人間が傾斜を感じられる角度は0.5度以上だと言われていますが、ゴルフコースの場合、アスファルトやコンクリートや板張りのように地面自体がフラットではありません。

フェアウェイ乗り入れ可のコースをカートで走ってみるとよく分かりますが、フラットに見えるところでも実はかなりガタガタします。

実のところ、フラットに見えても、その実小さな傾斜の集合体でフラットに見えるといったほうが実は正解なんです。

実際にラウンドしてみると完全にフラット(水平)に感じるところのほうが少ないと思います。

グリーンだって3度~4度の傾斜はいたるところにありますから、フラットに思えるフェアウェイでもラフでも1度や2度の傾斜はほぼすべてのライであると言ってもいいでしょう。

完全フラットなライでライ角を変えてみるテスト

それでは測定器に52度のウェッジをセットし、ライ角だけ可変できるように固定し、ライ角の違いによる打ち出し方向を見てみましょう。

公正を取るためにフェース面に付けたライ角チェッカーとメジャーはまったく触らずに手前のダイヤルでライ角のみを変えていきます。

まずは適正ライ角。

ご覧のようにライ角チェッカーは真っすぐ。

次に1度フラットにして検証です。

1度フラットの状態です

写真が小さいので分かりにくいですが、おおよそ0.25インチ(6.35mm)分左に向きました。

次に適正ライ角より1度アップライト(この写真より2度アップライト)に変えてみます。

ライ角がアップライトになると……

適正ライ角より1度アップライトです。

これも写真が小さくわかりにくいのですが、適正ライ角の時よりもおおよそ0.25インチ右にライ角チェッカーが向きました。

計算上の球筋は?

このライ角チェッカーの長さは24.875インチ(63.1825センチ)ですので、計算上おおよそ63.2センチ先で0.25インチ(6.35ミリ)の球筋の変化があることになります。

52度のウェッジの一般的な飛距離は100ヤードくらいですが、計算しやすいように100メートル(109ヤード)として計算してみましょう。

6.35÷63.1825=0.10050251256ミリ

0.10050251256ミリ×100センチ×100(メートル)=1005.0251256ミリ

109ヤードで1メートル5ミリのブレが出てくる計算となります。

1度のライ角のズレで1メートルのブレですから、0.5度ですと50センチ。

しかも実際のライでは、2度や3度の前後左右の傾斜があります。

ライ角が方向性に影響を与えることはこの検証からもわかりましたが、皆さんは109ヤード先のピンの50センチ以内に付けられるでしょうか?

ライ角にこだわるのは良いのですが、もしかしたらライ角だけが方向性を左右するとは限りません。

実際にライ角をキチンとフローさせてもロングアイアンでは右に行き、ショートアイアンでは左に行くということは……。

やっぱりライ角以外に原因がありそうです……。