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ゴルフクラブ

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【ドライバーで、球が上がらない方へのフィッティング方法編】☆失敗しない、クラブ選びのヒント教えます。

前回、前々回と『スライス・フック』でお悩みの方に向けて、球筋にあわせたクラブ選びについてご紹介させていただきましたが、今回は第3弾という事で『球が上がりにくい』方に向けてのクラブ選び、またはカスタム方法をご紹介させていただきます。

現在のクラブ理論では、昔のクラブに比べて球の高さは遥かに高めです!

理想的な打ち出し角度はヘッドスピードによる差はありますが12度~15度といわれております。

よく『低目の打ち出しでランを出して・・・』なんていうのは、プロなら理解できますがアマチュア、特にアベレージにとってはあまりおススメできない内容です。

そこで、今回は球が上がりやすいヘッド構造についてやシャフトで適正弾道が実現できるようお伝えしたいと思いますので、最後までお付き合い下さいませ。

では、はじまりはじまり・・・。

其の①、球が楽に上がるヘッドって?どんな形状でしょうか?

クラブの球が上がる・上がらないを決める重要な要素として、

①ロフト(これは、皆さんご存知ですね)と②重心深度の2つを挙げられます。

①のロフトはヘッドに表記されている事が多いので、馴染み深い数値だと思います。

クラブフェースの傾斜角度を表わしていますが、数値が多ければ多いほど球は上がりやすくなります!

次に②の重心深度ですが、これはヘッドの重心からフェース上のスイートスポット(真芯)までの距離をいい、この距離が長ければ長いほど(深ければ深いほど)、球は上がりやすくなります。

これは、重心深度が深いヘッドはインパクト時に上を向く(=ロフトが多くなる)性質を持っていますので、自然にインパクト時のロフトが大きくなります!

また、重心深度が深いヘッドは総じて慣性モーメントが大きくなり、ミスヒットした時に左右のブレに強くなります。

ですので、近年発売されているヘッドのソールには『大きなタングステンの重り』が見られる訳です。

という事で簡単に上記の話をまとめると、球が上がりやすいヘッドはとにかく

『大きめでシャローヘッドといわれるもので、フェース後方へ大きくなっている』ような形状を指します!お忘れなく。


写真は、シャローヘッドで球の上がりやすいドライバーで、高反発で人気のモデル

RomaRo ロマロ ドライバー 【Ray α GOLD】 高反発モデル 【RJ-TC Premium Light シャフト】 装着モデル(完成品) (S)

其の②、球が捕まるシャフトはどんな特性のものがよいか?

球の上がりやすさの要素には、シャフト特性も大きく関わってきます。

そこで、シャフト特性のを話をする前に、打つ人とシャフト特性のミスマッチによって起こる球が上がらない原因を先にお話しします!

一番多いミスマッチの原因は、打つ人にとってそのシャフトが『硬過ぎて、球が上がらない』という事です。

シャフトのしなりを上手く利用できず(しならせられず)インパクトでヘッドが適正に上を向かないために球が上がらなくなるミスです。

また、シャフトのキックポイントやバランスが合わず『右肩のツッコミ』や『あおり打ち』を誘発し、チーピン等の球の上がらない引っ掛け球が出てしまう事もあります。

では、そんな方に合うシャフトですが、“球を上げるなら”『先調子』のモノをおススメします。

また、ヘッドスピードがなく球も上がらないなら『中〜先調子』で切り返しでのタイミングもとりやすい“ダブルキック”の要素を持つシャフトをおススメです!

球が曲がらなく真っ直ぐ飛ぶからといって、シャフトを硬めにされる方もいますが、あまりおススメ致しません。

適正弾道に到達せず、途中で失速し距離をロスしている結果がほとんどです。


写真は、先中調子で高弾道になりやすいシャフトで、テーラーメイド製ドライバーにそのまま装着できる純正スリーブ付きシャフト

テーラーメイド R15 純正 スリーブ付シャフト フジクラ モトーレスピーダー エボリューション 右打用-474-R Fujikura Speeder Evolution R15-FK-MSEV-474-R

其の③、球を上げるための簡単なカスタマイズ方法

ヘッドやシャフトを交換するには、コストや上手く行かなかったときのリスクは付き物です。

そこで、取り敢えず今のクラブを少しだけ微調整する事で、球が上がりやすくなる工夫もできます。

ご存知な方も多いとは思いますが、ヘッドのソール部分のフェース側とは反対側(画像のピンクの部分)に『鉛』を貼ります。

この効果は重心距離を深くする事を狙ったカスタマイズで、この方法でインパクトの際ヘッドが鉛の重さで少し上を向くようになり、インパクトロフトが増え、球が上がりやすくなります。

しかし、貼り過ぎはおススメ致しません。2グラム~3グラムが目安です。

それ以上重くすると、ヘッドが重くなり過ぎ振り遅れの原因になり兼ねません!

インパクトでハンドファーストがキツくなり球がドロップする事もありますので、あくまで微調整と思って下さい。

逆に、使用クラブのヘッドバランスが出過ぎで振り遅れ気味な方は、グリップ側に鉛を巻くか、重めのグリップに交換し、手元側の重さを感じる事で左手側がインパクトで浮かないようにしてあげます。

結果、スイングも安定し適正弾道になるでしょう。御試し下さい!

其の④、今回のまとめ

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いかがでしょうか? 現代のドライバーの弾道は、思ったより高めでも全然問題ありません。

確かに、吹け上がった力のない弾道はダメですが、『打ち出し角度からやや高めで、伸び上がるような球筋ではなく放物線を描くように飛んで行く』

ような球筋が、最近の飛距離が出るドライバーの特徴です。

そのような球筋が出るように、打つ人に合ったヘッドであったり、シャフトを上手く組み合わせて行く事が『失敗しないクラブ選び』の基本になります。

今回は『球が上がりやすい』クラブ選びについてお話させていただきましたが、『フックが出難いクラブ』も『捕まりが良いクラブ』もすべて『真っ直ぐ・遠くに飛ばす』事が目的で、結局どのフィッティングも共通する事はスゴくたくさんあります。

クラブ特性を少しでも理解していただければ、よりベストマッチなクラブに巡り逢えるはずですので、ぜひご参考下さいませ。

では、今回も最後までご覧いただきまして誠にありがとうございました。

では、また次回まで 

〜最高の1打とその次のステップの為に〜                   

押忍・感謝