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ゴルフの「オナー」についてちょっと詳しく見てみよう

ゴルフで「オナー」と言えば、ティーショットを最初に打つ人のことを言いますよね。

普段何気なく使っているオナーという言葉ですが、プレー中にちょっと疑問に思ったりすることや、そこまで考えてみたことはないけれど……といったことまで、いつもよりちょっとだけ詳しく見てみようと思います。

オナーってどういう意味なんだろう?

オナーは英語で""honor""と書きます。

持ち主や所有者といった意味のオーナー(owner)とは違います。

オーナーやオゥナーといった呼び方は間違っているんですね。

さてこのオナーですが、“名誉”という意味を持つ言葉です。

ゴルフでは一番最初にティーショットを打つ人のことなのですが、前のホールで一番打数が少ない人がこのオナーになれるわけです。

これは推測に過ぎませんが、前ホールの打数が少ない人の名誉を称えて「オナー」と呼ぶようになったのでしょうか。

スタートホールのオナーはくじ引きが一般的

何度かゴルフ場でラウンドをしたことがある方にはこれは当たり前のことかもしれませんね。

金属製のスティック4本が設置されており、それでくじ引きをして第1ホールのオナーを決める方法です。ちなみにこの器具は「スタート抽選器」と呼ばれるもので、日本にしかないそうです。

が、これはあくまで一般的となっているだけでルールで決まっているわけではありません。

これをじゃんけんや年長者から、といった風に決めてもなんら問題はありません。

輪になって誰かがティーペグを放り投げ、その先が指した方向に近い人から時計回り、なんて決めかたをすることもあります。

実はこれが公式の競技会ではちょっと違うんです。

公式ハンディキャップが低い人から順番に打っていくんです。プライベートゴルフと競技会では少し違う部分もあるんですね。

「前のホールで打数が少ない順番」にこだわりすぎる必要はない

このオナーなのですが、前のホールで打数が少ない順番というのを必ずしも守る必要もないときがあるんです。

それは例えば本来オナーである人の準備が整っていないときなど、プレイの進行をスムーズにするために準備ができている人が「それじゃお先に」と一声かけて打っても大丈夫なんです。

逆にオナーがドライバーを持って「やっぱり3番ウッドに変えよう、ごめん、クラブ持ってくるから先打っておいて」というのもアリです。

ほかにも、オナーになった人が飛距離のある人で、前の組に打ち込みそうな場合など、届かない人から(ドライバーを使わない人から、という場合も)打っていくということもあります。

オナーという概念はあるものの、必ずしも守らなければならない「鉄の掟」というわけではないんです。

臨機応変に対応しましょう。

もしもオナーを間違えて断りなく打ってしまったら

実際のプレー中にもたまに見られます。

けれどこの場合、ルール違反ではなく罰則もありません。

ゴルフ規則では10-1cに、違った順番でプレイした場合について書かれています。

こうした場合には罰はないが、「相手は間違えた人に対して、ショットを取り消して正しい順番でプレイするように要求することができる」とあります。

この「要求することができる」というのがミソで、要求しなければそのままプレイ続行でも差し支えないということにもなります。

公式の試合では、間違った順番でナイスショットした相手に対し、打ち直しを要求してプレッシャーをかけることができるのです。いっぽう、順番間違えてミスショットだったら、そのまま放置でもいいわけです。

もちろん、オナーを間違えても、相手が了承さえすれば「ごめんごめん、間違えちゃった」ですましてもいいということになるんですね。

当然相手が了承せず取り消しを要求してきた場合は、正しい順番通りに打ち直しになります。

オナーについてちょっとだけ詳しく見てみました。

普段気にも留めないことかもしれませんが、ちょっとした知識として頭の片隅にでも置いていただければ、と思います。