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中部銀次郎「プロより強いアマチュア」

中部銀次郎(なかべぎんじろう)というアマチュアゴルファーをご存知でしょうか?

彼は「プロより強いアマチュア」と称されています。なぜそう呼ばれるているのか?

彼がゴルフ界に残した実績や教えを異色の経歴を踏まえてご紹介します。

中部銀次郎の生い立ち

中部銀次郎は大洋漁業(現・マルハニチロ)副社長の中部利三郎の三男として生まれました。

小学校4年生の時に、病弱であった息子のためにと父がメンバーであったゴルフ倶楽部のコースへ連れていき、一緒に歩いたことがゴルフをはじめるきっかけとなりました。

もともと野球少年であった銀次郎は最初はゴルフに興味を示さず、クラブ1本だけを持ち父のラウンドについて遊んでいた程度でした。

それにも関わらず、小学校6年生になった時にはハンデ20という腕前になっていたというから驚きです。

アマチュアゴルファーになるきっかけとその実績

中学生になってからは学校から帰ると、毎日コースに向かい練習に励みました。

その結果、大学受験の浪人中にアメリカで行われた第2回アイゼンハワートロフィーの日本代表の一員に選ばれますが、その時に見たジャック・ニクラスのプレーに衝撃を受け、プロを断念し国内アマチュアのトップになることを決意しました。

卒業後、父の会社に就職しながらもゴルフを続け、日本アマ優勝を6回するなど、中部銀次郎はアマチュアゴルフ界のトップに君臨しました。

1967年には当時プロトーナメントだった西日本オープンでなんとプロを抑えて優勝を飾っています。

中谷銀次郎のプレースタイル

フェード打ちだったといわれる中部銀次郎のドライバーの飛距離は220ヤードぐらいであったようです。ドライバーの飛距離が出ない分、アイアンショットは非常に優れていました。

ロングアイアンの名手で、正確なショットにより自分よりも飛距離の出る選手にプレッシャーを与えていました。グリーン周りでは転がしを基本に低いボールでのアプローチを徹底していました。

基本を丁寧に行うスタイルは、几帳面だったといわれる彼の性格を表しています。

中谷銀次郎の名言・信念

中谷銀次郎はゴルフに関する名言をいくつか残していますが、そのなかに「ゴルフに、遊びのゴルフとか真剣にやるゴルフとかはない。ゴルフはゴルフだよ。」と残しています。

常に一生懸命取り組んでいないとそのツケと癖が後から心と体に残ってしまうから、どんなラウンドでも決してゆるんだプレーはしないと心に決めていました。

彼の性格を象徴するような言葉であり、プロであろうがアマであろうが心に響く言葉ですね。

丁寧に積み重ねることが上達への近道だと教えてくれます。気持ちの面だけでなく、悪い癖を付けないための合理的な教えでもありますので、ぜひとも見習いたい姿勢です。

ゴルフを楽しみながらも、真剣に取り組めば結果は大きく変わるでしょう。