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左足下がりのライでアイアンを打つコツ!アドレスやボールの位置は?

練習を重ね、いざコースに出ると、初心者が最初に驚くのは、地面が平坦ではないという当たり前のことに対してかもしれません。

コースでは、さまざまなライからのショットが要求されます。

悪条件の中でも、ミスを避けたショットを打つことで、一打一打成長していくのです。

ここでは、特に苦手な人が多い、左足下がりのライからの打ち方について説明します。

苦手な人も多い!そもそも左足下がりのライとは?

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まず初めに左足下がりのライについて説明します。

別名ダウンスロープやダウンヒルとも呼ばれますが、立った際に左足が右足より下にくるようになるケースを指しています。

打つ方向に向かって傾斜が下っているライになるため、非常に打つのが困難なライになります。

ウッドやユーティリティを使用する場合も多いのですが、特に、このライからアイアンで打つ場合、自然と弾道が低く、スライス気味のショットとなってしまいます。

傾斜を意識しすぎてミスショットにつながることも多いため、正しい打ち方を学ぶことが大切です。

左足下がり以外にゴルフ場にはどんな傾斜があるの?

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もちろんゴルフ場には、左足下がり以外の傾斜が存在します。

・左足上がり(立った際に左足が右足より上にくること)
・つま先上がり(立った際につま先部がかかとよりも上にくること)
・つま先下がり(立った際につま先部がかかとよりも上にくること)

と、左足下がりを含めて、4種類です。

左足下がりと左足上がり、つま先上がりとつま先下がりは、それぞれが一度にあることはありませんが、左足下がりとつま先上がり、左足下がりとつま先下がりなど、一筋縄ではいかない傾斜も。

ゴルフ場では平坦なライの方が少ないと重い、まずは難易度が高いと言われている左足上がりのライを克服していきましょう。

左足下がりのライでミスが出やすいその原因は?

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左足下がりのライが苦手という声が多いのは、そのショットがミスに繋がりやすいからです。

それでは、なぜ、左足下がりのライはミスが出やすいのでしょうか?

その最大の原因は、「ボールを上げようと意識を持ってしまうこと」にあります。

左足下がりのライにボールがあるということは、斜面にボールが停止している状態と同じこと。

アイアンを構えたときに、どうしてもロフトが立ってしまいますので、ボールの上がるショットを打たなければ、と意識してしまうのです。

しかし、ボールを上げようとすることで、打ち方に変化が出て、トップやダフリ、シャンクなどのミスが生まれます。

テークバックをアップライトに上げてしまうと、カット打ちとなり、スライスが出てしまうのです。

初心者にも簡単!左足下がりのライでのアドレスをチェックしよう

左足下がりも、その逆の左足上がりも、大事なことは、すべてのショットは「基本の応用である」ということです。

練習場のマットの上で基本を身に着けることが出来れいれば、あとはそれを傾斜に合わせて少し変化させるだけ。

ショットは、「アドレス8割」と言われるほど、アドレスが重要です。

まずは、左足下がりのライでのアドレスの取り方を見ていきましょう。

1.傾斜に沿って構える

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まず構えるときは、傾斜に逆らわない姿勢を作りましょう。

傾斜を平行であると感じるくらい、自分の体を傾けて構えます。

このとき、下半身だけ、や、上半身だけ、など、体の一部だけを傾けるのではなく、肩、腰のラインが、傾斜と平行になることを意識してください。

背骨が傾いている感覚を持つ人もいると思いますが、それが正解です。

体全体ではなく、一部だけを傾けるとなると、スイングを始動した際に、バランスが崩れ、ミスショットになってしまう可能性があります。

2.ボールの位置はいつも通りか少し右に

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左足下がりのライの場合、いつものように開いた足の真ん中あたりにボールを置いてしまうと、振ったゴルフクラブが届かなくなると思い、極端に右足に寄せて打とうという人が多く見られます。

けれど、それをしてしまうと、フェースが開いて当たりやすく、スライスが飛び出す可能性が高いです。

ボールの位置はいつも通りか、傾斜の角度が強い場合、ボール半個~1個分くらい、右に置くようにしましょう。

誰が見てもいつもと違うと思うような、極端な右の位置はNGです。

3.ハンドファーストに構える

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ボールの位置を決めたら、ハンドファーストに構えます。

ハンドファーストとは、グリップを握った両手が、クラブヘッドよりもターゲット寄りにある状態です。

この状態からスイングをすることで、適度に浮いた、高さのあるボールを打つことができるため、奥に突っ込みづらくなります。

ハンドファーストとは逆の意味である、ハンドレイト(両手が構えたときのクラブヘッドよりも右にある状態)となってしまうと、斜面に沿ったスイングをしにくくなり、上手く打つことができません。

4.体重は左足に割合を多くする

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斜面に沿ってアドレスを取ると、左足下がりのライの場合、自然と、左足への体重の割合が多くなります。

通常のショットのように、無理に両足均等になるよう体重を戻したりはせず、そのままでスイングを行っていきましょう。

テークバックを取ったとき、右足に体重を乗せすぎてしまうと、クラブヘッドが戻りづらいかもしれません。

スイング中は常に左足の体重をキープすることを意識していきましょう。

テークバックで回転しづらいときは右足を引いてみる

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基本のアドレスは以上の4つになります。

しかし、ゴルフ場には、ひとつとして同じ傾斜は無い、と言っても、過言ではありません。

基本のアドレスを取ってスイングを行った場合でも、ミスショットしてしまうことがあるのです。

そこで、傾斜によって、少しずつ応用を効かせていきましょう。

アドレスを取り、素振りをすると、テークバックで右ひざが邪魔になり、身体の回転がしづらい場合があります。

そんなときは、少し右足を引いて構えることで、ゴルフクラブの通り道ができ、スムーズに回転することができます。

この場合は、右肩を一緒に引いてしまうとボールが目標より右に飛んでしまうことがありますので、肩は引っ張られないように注意しましょう。

打ち方のコツは?意識するスイング軌道はアウトサイドイン

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アドレスを取って、素振りをしたら、いざスイングです。

このとき、どんなスイング軌道を意識すると良いのでしょう?

左足下がりの場合、インサイドアウト(スイングを上から見たときのクラブヘッドの軌道が、内側から入って外側に抜けていくもの)でスイングしてしまうと、クラブヘッドがボールに当たる前に地面に弾かれてしまい、ダフリとなってしまいます。

入って抜ける軌道を考えると、アウトサイドイン(クラブヘッドの軌道が、外側から入って内側に抜けていくもの)で打っていくと良いでしょう。

こうすることで、入射角が鋭角になり、傾斜なりに振ることができていきます。

アウトサイドインの軌道でスイングをすると、球筋はフェードボールが出やすく、それを意識して目標を定めると更に良いです。

選ぶ番手は?左足下がりで構えるとゴルフクラブのロフトが立つ

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左足下がりのライでは、傾斜なりに構えてそれに沿って打つことが基本となりますので、その場合、ゴルフクラブのロフトは若干立つ、ということを覚えておいてください。

ロフトが立つことで、同じ番手を選択したとしても、通常のライから打つよりも飛距離が伸び、更にランも伸びる可能性があります。

例えば通常で7番アイアンの距離であれば、1~2番手小さい、8番や9番を持ってみましょう。

特に初心者の方の場合、始めは距離感を養うことが難しいライですが、徐々に実践の中で打ち慣れることが大切です。

左足下がりのライでアプローチをする場合の注意点は?

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左足下がりのライは、セカンドショットを打つときも、アプローチショットを打つときも、遭遇する可能性のあるものです。

特にアプローチは、グリーンに乗せてピンに寄せたい大事な一打。

経験と練習を積んだプロゴルファーでさえも、低いボールを打ってカラーに当てて転がす方法と、ボールを上げてグリーンに落とす方法と、どちらも難易度が高いため、悩むと言います。

上記の場合、難易度が高いのは、ボールを上げてグリーンに落とす方法です。

左足下がりはそもそもボールが上がりにくいライのため、難易度が増す、ということですね。

アプローチの場面でどうしてもボールを上げてグリーンに乗せたいという場合は、斜面に沿ってヘッドを上から下に振りましょう。

コックを使ってクラブを縦に上げ、左下に振りぬく方法で、上手く打つことができれば、ボールは高く上がり、グリーンに止まります。

ただし、何度も言うようにこちらは難易度が高いため、グリーン手前に障害物などが無い状況であれば、距離感に注意し、転がしていくのもひとつの戦略です。

ラフの場合は打ち方に違いはあるの?

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ラフの最大の難点は、”クラブヘッドが抜けにくい”という点です。

特に夏場のラフを伸ばしている場合、上から見ないとボール自体を探せないといった場合のラフは、本当に手ごわいです。

左足下がりのライのラフにボールが捕まってしまった場合は、まずは脱出を第一に考えましょう。

クラブヘッドを抜かなければならないため、その分番手を上げても良いです。

傾斜によってはロフトが立つことを考えて番手を下げているかもしれませんが、その場合、距離通り打つことをおすすめします。

ヘッドを上から下に振りぬき、インパクトではボールとクラブフェースの間にラフが噛まないように、ピンポイントを狙い、コンパクトに振っていきましょう。

バンカーで左足下がりのライだった場合の脱出方法は?

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バンカー自体を苦手とするゴルファーも多く、さらに左足下がりという悪条件がついて、苦手意識を持ってしまう人もいることでしょう。

ただでさえ左足下がりのライではボールが上がりにくいのですが、バンカーは、ボールを上げて、最低限アゴを越す高さで打たなければ脱出できません。

高さを出すために使用するゴルフクラブのフェースは開くようにしてください。

フェースを開くと飛距離が落ちますので、その分振り幅の調整が必要です。

左足体重をキープしたまま、鋭角にヘッドを上げ、それを真下に下ろし、フォローをピン方向にしっかりと取ります。

こうすることで、高さが出てバンカーから脱出できます。

ただし、インパクトで手が前に出るとトップしてしまうため、ヘッドが手を追い越すイメージを持ってスイングしてみてください。

ゴルフ練習場で左足下がりのライの練習をしたいとき

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ゴルフ場が傾斜ばかりとなると、本番でのみそれを体験するのでは、克服に繋がりにくくなりますよね。

普段練習場に通っている人は、練習場でも左足下がりのライの練習をしておきましょう。

練習場では平らなマットしかないじゃないと思うかもしれません。

しかし、スロープスポンジと呼ばれる、マットの下に敷くスポンジを使用することで、傾斜を作り出すことが可能になります。

ほかにも、斜面マットを利用したり、角棒を持参し、足元に置いてそれを踏むだけで、傾斜の感覚をつかむこともできます。

左膝を曲げて傾斜に立っているイメージでスイングをするだけでも、十分効果的な練習ですよ。

自分がどう打っているか見たい場合は、スマートフォンで動画などを撮影して、確認すると良いでしょう。

左足下がり+つま先上がりやつま先下がりのときのスタンスに違いはある?

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コースでは、左足下がり、左足上がり、つま先上がり、つま先下がりと、全部が単体で存在しているわけではありません。

当然、左足下がりで、かつ、つま先上がり、という傾斜も存在します。

この場合は、つま先上がりの傾斜により、ボールが左に行きやすくなります。

とくに、左足下がりによりロフトが立ったクラブでスイングを行うとその傾向は顕著となるため、目標方向を右方向にしてオープンスタンスに構え、振りぬいていきましょう。

左足下がりでつま先下がりの場合は、先ほどとは逆に、右に行きやすくなります。

スタンスをクローズ気味にして、しっかりと腰を落とし前傾を保ちながら、それが崩れないように意識しながらスイングを行いましょう。

ミスショットを減らしてスコアアップを狙おう!

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コースでは、必ず傾斜に悩まされます。

傾斜の中でも多くの人が悩まされている、左足下がりの打ち方をご紹介しました。

ミスショットを減らすことで、少しずつ、スコアアップが狙えます。

是非、傾斜の攻略を練習しながら、楽しくラウンドしていきましょう!